雑誌を広げると、色彩豊かな写真やイラストで埋め尽くされています。これら
の色はどのような原理で印刷されているかご存知でしょうか。今回は、印刷にお
ける「色」について解説します。

 一般に、色には「光の三原色」と「色の三原色」があります。
 「光の三原色」はRGBで表わされ、液晶モニターやデジタル写真等で色を表現
するカラーモードです。RGBはレッド(Red)、グリーン(Green)、ブルー(Blue)
の頭文字をとったもので、これらを組み合わせることで全ての色を表現していま
す。
 一方、

「色の三原色」はCMYで表わされ、主として印刷で用いられるカラーモー

ドです。CMYはシアン(Cyan=青)、マゼンタ(Magenta=赤)、イエロー(Yellow
=黄)の頭文字をとったもので、これにブラックのKを加えて、CMYKと呼ばれ
るのが一般的です。なぜK(ブラック)を加えるかというと、CMYだけでは純粋
な黒色を表現できないからです。
 カラー印刷の場合、写真を含めて全ての色は、CMYKの4色(これをプロセス
カラーと言います)に分解され、それぞれの色に応じた4種類のインクを使って
印刷します。ちなみに、デジタルカメラで撮影した写真はRGBモードですから、
そのままでは印刷できず、CMYKに変換する必要があります。
 このように、カラー印刷には刷版(ハンコにあたるもの)が4つ必要になります。
1版で済むモノクロ印刷に比べてカラー印刷が高くなるのは、そういう理由から

第四回

カラー印刷は4つの色から成り立っている 

 編集や印刷業界には、特殊な用語や符丁がたくさんあって、部外者にはチンプン
カンプン。このコーナーでは、そんなあなたの「?」をわかりやすく解説します。

へと

です。
 例えばA4・16ページの冊子をカラー
で印刷する場合、大判の印刷用紙の表と
裏に8ページずつセットして印刷します
から、4(CMYK)×2(表・裏)=8
版が必要となります。モノクロ印刷の場
合は、1×2=2版です。
 以上が印刷における「色」の基本知識
です。次回は「特色」について解説します。

2018.

 SPRING

 

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